犬儒のブログ

当事者のアマチュア文芸雑誌の編集顧問を務めています。『ノルウェイの森』の直子と同病の単純型統合失調症です。

親父の「やー、どうせこいつなんか、えっへっへー」ですっかり初診の医師に誤解されちゃったんだろうね。

 今日は2記事いきます。

 何回も繰り返しみたいにこの辺のこと書いていて、申し訳ないくらいなのですが、今回はなるべく分かりやすいように書きます。

 全般、話がこんがらがっているのですが。

 

 日本の精神科医療というか、まあ、田舎の状況ですが、まあ、精神障害障害年金制度もありますし、にっちもさっちも行かなくなった患者を福祉とつなげるという役割もあるのだと思います。

 それで、最近は「良く分からなかったら発達障害と診断する」という図式があるらしいのですが、以前は「良く分からなかったら精神分裂病と診断する」という図式でした。

 ちなみに、発達障害障害年金受給可能になったのが2011年ですね。

 発達障害は1990年代くらいから社会的に広く認識されるようになったのですが、元自閉症児などが入院しているのは「精神分裂病の十歳未満発病」といような扱いになっていたようです。発達障害だというのが分かった後も、それだと福祉の対象にならないので、現場の精神科医があえて不作為に「誤診」を続けたそうです。

 これは、旭川市で家族会大会があった時に講演した精神科医が公の場で認めていました。何年前か失念しましたが、プロ野球で初めての楽天のマー君と日ハムのゆーちゃんの対戦の放送が帰りのマイクロバスでかかっていました。

 知的障害者に関しても質問したのですが、コメントを避けられてしまいました。

 障害者白書によると、「統合失調症の十歳未満発病」は15%程度カウントされていますので、アバウトなんですが、推定患者数73万人として、発達障害者の元自閉症児は十万人程度ということになります。

 これが国内の三十数万床を今でも埋めている可能性は高いと思います。

 ですので、例えば廊下を行ったり来たりしているだけの人とか、別に精神障害ではなくて、発達障害者なのかもしれません。

 まあ、病床数の1/3程度の人数ですね。

 

 他の障害でも「ブンレツビョー」という診断名になっていることは多かったと思います。まあ、大事なのは診断名よりも処方という事もあります。

 昨日でしたか書きましたが、未認定の知的障害でも「ブンレツビョー」になっていたかとも思います。

 あと、最近研究が進んできたパーソナリティ障害(旧:人格障害)の人とか。パーソナリティ障害者は人口の1/7、14%程度存在するそうです。

 人口の少ない地域なんですが、入院している自己愛性パーソナリティ障害の人とか以前入院していた方とか、5人程度見受けたことがあります。

 このNPDの人、僕の天敵のような感じで、どうしても口が悪くなってしまうのですが、「傲慢」「怠惰」みたいな雰囲気で、見るからに分かります。自分が嫉妬しているのに人に嫉妬されていると思いこむというような病理もあるようです。自己愛性PDでさらに「無能」が加わると、箸にも棒にもかかりません。まかなって生活してもらうしかないくらいです。

 なので、「ブンレツビョー」という診断名が付いて、福祉の対象になっていたりすることがあります。

 いろいろなパターンがあります。「にっちもさっちも行かなくて困っている」という人ならまだいいんですが、「箸にも棒にもかからない人」も精神障害認定されたりします。そうしないと社会を安堵できないし、福祉の対象にした方が、社会的コストも総合的に安く済むのです。「品性下劣」なだけでも精神障害認定されます。それがまあ、診断名全部「ブンレツビョー」とかなっていたと思います。

 まあ、精神分裂病は「人格の病」とも言われていましたが、パーソナリティ障害の人たちが混じっていた影響などもあったかもしれません。統合失調症は「思考の病」と言われています。

 本当に統合失調症の方、肩身が狭かったと思います。

 

 というような、もう歴史的くらいの背景ご説明させていただきました。

 僕のケースなのですが、25年前の初診時頃、父が診察室についてきたと思ったら、「やー、どうせこいつなんか、えっへっへー」などと初診の精神科医に紹介していました。

 僕も言っていませんし、父も言っていませんし、あと会社の人事が電話で言っていなければ、僕が東北大学卒の研究者だとか、精神科医に伝わるわけはありません。

 それですっかり、父より馬鹿な、知的障害者系?の「ブンレツビョー」患者だとか誤解されたりしてしまったようです。

 「馬鹿」とかも「ブンレツビョー」ということになっていましたよ。「虚栄心ばかり強い怠け者の馬鹿」とか本当に「馬鹿」としか表現のしようがありません。

 だいたいそのあたりのような人物なんだと、ある種の誤診をされて「精神分裂病」という診断名を付けたのだと思います。僕自身は「単純型精神分裂病とかかなあ?」とも思っていたのですが。ある種の診立て違い、病名の偶然の一致くらいだったようです。「二重帳簿」と表現したりしてきました。

 初診の精神科医、僕が病院の体育館でレクレーションをしていたら、「君ー、精神障害者のくせに運動神経いいねー」みたいなことも言っていました。例えば箸もちゃんと持てないくらい運動神経の悪いのは知的障害者です。混迷の時代でした。

 最近の統合失調症患者はフットサルくらいやっているようです。

 

 父の特徴ですが、日に焼けた見るからに田舎の農夫という感じで、3点上げますと、

 

・「イワンの馬鹿」

・戦中派の父親は息子を誉めない

・いたって主観的

 

というような背景はありました。

 『イワンの馬鹿』はロシアの有名な民話でしたか、手に豆のない人間は信用しないという農夫のイワンが王様になったんだけど、悪魔が他の兄弟をそそのかして「頭で儲ける」とかさせようとするという話ですね。

 まあ、うちの父もそれに近いですね。父にとって、上場企業勤務や研究職よりも肉体労働の人の方が偉いくらいなのです。

 「戦中派の父親は息子を誉めない」というのは全国的現象のようですが、どうしても子供が甘く見えるようですね。

 「いたって主観的」というのは、「やー、どうせいこいつなんか、えっへっへー」とか言っていたら、医師が僕の事をどう捉えるか、ちょっと配慮がなかったというような事でしょうか。

 そういうわけで、すっかり初診の精神科医に診立て違いされてしまったようです。診立て違いされていることは医師の言っていることを聴いていたらだいたい見当が付きます。

 で、その「ある種の誤診」が歴代の主治医によって15年間くらい続きました。

 ようやく今のN先生で単純型統合失調症的な診立てになっています。薬はゼプリオンのデポ剤(筋肉注射)のみになっています。「不安や緊張を鎮め賦活する」という効能です。

 邪推すると、15年間くらい「馬鹿に鎮静剤」的処方だったかもしれません。

 札幌市で短期間だけビル管理で働いていた時、そちらの病院にかかったら賦活系のドグマチールスルピリド)とか処方されました。

 まあ、何でもかんでも「眠れればいいか」とか思って飲んでいたのですが。

 まあ、だんだん僕も精神科の現場の状況分かってきました。

 

 まあこんなような僕の状況でした。

 今回はお分かりいただけたでしょうか?

 酷いと言えば、酷い目にあったですね。

 まあ、もうしょうがないので、今日はこれくらいにしておきます。

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↓5位。わたくし、いつの間にか業界通になっちゃったかもしれませんね。変な人材。